ユバスキュラ大学のCLILで活躍されている方のご家族に誘っていただいて、週末の午後から「森に行きましょう」ということで、「森に行く?」なんて素敵な響きでしょう。何を持っていったらいいのかな・・とにかくタオル、泳ぐなら水着とのことで、タオルと水着とワインとクッキーを入れて郊外まで車で30分ぐらい。市内とは別世界のように森と湖をいくつも見て、別荘に到着しました。最初に1つの湖に3軒ぐらいしかないので、かなり独り占め状態の森を一緒にWalking、つぎに籠をもって「キノコ摘み」に出かけました。娘さんのアエリは、どの辺りにキノコがあるかすぐに見つけます。リンゴベリーの足元を見ると葉っぱに隠れるようにいくつか固まって生えています。柔らかくて、森の絨毯の水を十分に吸って瑞々しくて繊細なキノコです。フィンランドの森は、ふわふわしていて、運動靴で歩くと、20センチぐらい沈み込んでまた押し戻してくれます。私はとうとう1つしか見つけられず、ジョー先生と歩いて、3年前に日本講演にきていただいてからのつもる話をしていました。一周して戻ってくると旦那様が小屋(コロボックルの小屋みたいに素敵)で火をおこして、バーベキューの準備をしてくれていました。大きなソーセージを焼くのに、ルークが森の枝をナイフで尖らせてスティックを作りました。それにさして焼きます。つぎに小魚とキノコ、リンゴベリーを振りかけて焼きます。リンゴベリーは季節がすぎたのでなかったので、キノコだけも美味しいでした。炒めても炒めても、中身の水分はそのままで、ぷうんとキノコの香りがします。I love mashrooms~! 今までの街やアパートメントのサウナと、ずっと昔から伝わる湖畔のサウナは、なんだかBrief(信条)が違いました。自然を最大に生かして、雨水も薪木も木の皮(tree berk)も、サウナ小屋の場所の在り方も(サウナに入りながら満点の星空と湖がが見えます)、間に3回も湖畔に出て、木の入れ物でフィンランドのビールを飲んでは、またサウナへというのも、初体験です。Milky wayを見たのはしばらくぶりです。中から温まるので、外気が8度ぐらいでも寒くないので、なるほど泳ごうと思うと可能かな(もちろん泳ぎません)。このサウナは12歳になったルークが全部準備して、説明してくれました。「We can!」のテキストにFinlandが出てきますが登場してほしいぐらい、素敵な英語でサウナを語ってくれました(3年前に一緒に奈良の段山神社にいったときはまだ少年でした)。一緒に、Apple-Pinapple を歌った、無邪気だったアエリは中学生。フィンランドの方は、自然が大好きで、ナイフを使って何かを作ったり、キノコを摘んだりと、何でもします。ジョー先生も上品ですが、湖の水くみから、火の準備、後片付けの畑の肥やしまで何でもします。電気は引いていないので、ソーラーを少し設置、お湯はサウナで沸いたお湯を上手く使い、食料はこの写真にあるようなこんもりした「貯蔵庫」みたいなところに入れています。
ルークがしてくれたサウナ準備を見ていました。
1)かまどに枝と細いマキを入れる。
2)シラカンバの木の皮(tree berk)をその真ん中に浮くように入れる(まるでサウナの神様のようです)
3)火をberkにつける。するとまわりの木に燃え移る。
4)十分火がまわったら大きなマキを入れて、ふたをして15分待つ。(その間ずっと火を見てくれていました)
5)60度ぐらいになったら、火を調節してさらに80度ぐらいまで。(壁の温度計がまた素敵)
6)湖の水をいれたバケツから、サウナの熱くなった石に水をかけると、ふわ~っと蒸気があがる。これは顔が熱くて逃げたくなるぐらいの熱気です。子供は低い温度がすきなので、2段式になっている。
7)湖畔ではシャワーなどはないので、サウナの上にかけたお湯と、湖の水を、桶で半々に割って、いい感じにして体を洗う。(これはなんだかちょっと色っぽい?)
こんな感じでした。サウナの準備はどうも男の子がするみたいで、ルークはサウナの準備に自信があるみたいでした。フィンランドではサウナにはいろんな意味があり、神聖な場所だそうです。サウナでは裸かタオルぐらいなので、とてもお互いに正直になるし、コミュニケーションがとれる、とても個人的なこともつい話してしまう、そいういう場らしいです。ビジネスや交渉の話もするようで、こんな暖かくリラックスした場所で交渉もちかけられたら、もちろんYesしかないですよね。ファミリーのあたたかいおもてなしに感激をしてしまいました。研究のこともポンポンと聞いてくださって感謝です。もっと正直に聞いても良かったのかな~。日本の温泉も大好きですが、混浴というわけにはいかないのでビジネスは難しいですが、フィンランドは大きめのサウナなら、タオルまいて一緒に入っています。冷たい水を浴びたり、アルコールを飲んだりするので、2~3時間ぐらいゆっくり入る人も多いようです。
「森」をテーマにしたCLILをコルテポハ小学校で見せていただいたことがありますが、エルクがしょっちゅう来て食べる、こんもりした草(タワシみたいです)やリンゴベリー(ジャムで長期保存)、森の絨毯やキノコ、サウナと、フィンランドにしかない宝物のようなエコロジーを、CLILで学ぶ意義の深さを知りました。やはり日本だと日本という国のコアに迫れる学びがしっくり来るだろうと思いました。本当に素敵な週末の時間でした。